誰かとつながって、ゆたかになる。
人生も、お金も。

今の時代に合う、人生に
寄り添えるお金ってなんだろう?

吉原:今回、ファイナンシャル ウェルビーイング(以下FWB)という、少し難しいお題についてなるべく柔らかくお二人と話がしたいと思っています。

佐藤:ウェルビーイングね。よく生きていくためにはどうあるべきかということですよね。

吉原:そうですね。体も心も、社会的にもいい状態、というのがウェルビーイングなんですけど、そこにファイナンシャルがくっつくと、お金について安心で、管理できていて、不測の事態に対する備えと将来に向けた準備ができている状態を言います。それによって、前向きに人生を楽しんだり、チャレンジしたりできる。そのお手伝いを当社もできるかなというふうに思っているんです。

佐藤:なるほど。

吉原:最近なぜFWBというものが注目されてきているのかというと、2つ理由があります。まずひとつは個人個人のライフスタイルが多様化している時代であること。昭和だと、ご夫婦と子ども2人の4人家族というのが一般的で、この歳にこれをやればいい、みたいなものもある程度、「型」があったかなと思うんです。でも、今って、いろんな家族のあり方が出てきているので、そこに合ったお金のことを考えることが重要になってきている。もうひとつは、人生100年時代になったということですね。昭和の中ごろだと、55歳で定年退職で、60歳代には相続を迎えるというようなモデルで。子ども、孫とも一緒に住んでいて、健康面でもお金の面でも助けてくれたり、あんまり自分たちで頑張っていろいろ考えなくてもよかったんです。

佐藤:昭和の時代、われわれはお金に対して勉強する必要性がなかった。それが今は人生のスパンが長くなってきたことも含めて、ちょっと形態が変わってきたんですね。

吉原:おっしゃるとおりです。やっぱり人生100年となると、今、65歳、70歳って定年の年齢が上がってますけど、定年後に30年とか35年、ただ退職したから静かに過ごすというよりは、人生を豊かに過ごせるだけの長さがある。けれど核家族にもなっているので、自分たちできちんと考えなきゃいけない。だからFWBを、世代ごとに自分事として考える必要があります。木村さんはお金とは、どういう感じの向き合い方をされていますか?

木村 :正直、逃げ続けてきたといいますか。

吉原:じゃあ、今のところは苦手という感じですかね。

木村 :そうですね。必要性がなかったら向き合わなかったなというのはあります。

吉原:今、必要性って感じ始めてます?

木村 :感じてますね。30歳を過ぎて、まわりに家庭を持つ人が増えてきて「そういえばお金ってどうしてる?」って話すようになって。お金はいつまでもあるものじゃないとすごく感じるようになって、今後の人生に対して保険というか、それを持っておきたいと思い始めてます。

吉原:佐藤さんはどうですか? お金って。

佐藤:それはもう、僕らの時代、芸事をやっている人間はお金のことを言うのはあさましいと。お金に対する執着を人に見せないことが美徳、そんな時代だったんですよね。だから、普通にお金の話をすることに抵抗がある部分って、われわれの世代や、その前後の人たちというのはあるんじゃないかなという気はしますけどね。

ワクワクする選択肢がたくさんある。
だから不安になることもある。

吉原:木村さんは海に行ったりお料理をされたり、プライベートもすごく充実されているようですが、女優さんとしてもすごく一本筋が通っているイメージです。その辺の切り替えはどのようにされていますか。

木村 :実は、24時間365日、女優でいなければというプレッシャーが強いです。趣味もいろいろありますが、これだって今の生活があってできてることだから。趣味も今のうちにやれることはやっておきたいけど、ダイビングはちょっとお金がかかる遊びではあるので、それで貯金を減らして将来の不安が募るんだったらと、思ったりはしますね。

吉原:地に足がついてらっしゃるんですね。

木村 :せめて自分の人生ぐらいは自分でちゃんと組み立てられる人にならなきゃ、みたいなところがあります。私たちの世代は、まだまだこの先いろんな分岐を迎える方が多いと思いますが、そんな方々のマネープランってどんなものですか。

吉原:30代って忙しいですよね。仕事も乗ってくる時期だし、家庭をどうするか、家もそろそろ欲しいとか。忙しさにかまけてお金と向き合うのを避けてしまったりもする。でも、将来どうやって過ごしていきたいか、というライフプランを軸にお金について考えていくことが重要な時期だと思います。ただ、お金って余った分を貯めようと思ったら絶対貯まらないものでして。(笑)なので、貯金用口座を分けてしまうとか、自動の積立投資などで、貯まる仕組みというのを忙しい時には作っておくと、ふと気づくとある程度貯まっていたり。ただ、ずっとほったらかし続けるのもよくないので、たまに立ち返って、チューニングしていくというのは必要です。

木村 :お金について学ぶコツってありますか。

吉原:お金の話は、どうしても運用か節約かみたいな話で考えがちなんですけど、いろいろ手段はあるかなと思っています。例えば、私もフリマアプリを使いますが、それも実はお金に絡んでいたりと、結構身近なところにもたくさんある。学ぶというより、自然に耳に目に入ってくるような仕掛けをしておくといいと思います。例えばニュースアプリで「マネー」タグにチェックをいれたり、SNSでマネーに強い人をフォローしたり。日常生活に何か1個足しておくだけでも、情報が入ってきて感度が変わってくる。

木村 :なるほど。やります。

言葉にする難しさを越えると、
もっとわかり合える。

吉原:佐藤さんのほうはいかがでしょう。

佐藤:僕にお金のことを聞くの?(笑)実は C Mでも僕は金融のプロじゃなくてお客さんの役をやったほうがいいんじゃないかと思うくらい、無頓着というか、疎いタイプなので。だから、お金のことに関してまず一番大事なことは、分かりやすさですね。お金のことって、自分では触らないで、ほぼ妻に丸投げしているような状態の人って、僕らの世代だと結構多いと思うんです。だから、どうやって、親近感という言い方は変だけど、距離感を詰めて、お金というものに向き合っていけるかが課題ですね。

吉原:佐藤さんぐらいの年齢、いわゆる退職前後の世代で、これまでお金のことは家族に任せてきた人も、退職金が入ってきたり、自分の人生をコントロールしなきゃいけなくなるので、やはり立ち止まって今後を考えてほしいと思います。例えば60歳前後ですと、お子さまが独立されたりとか結婚したり。親御さんがいらっしゃる方ですと結構ご高齢になってくるので、認知症や、介護、その後の相続といったようなことが身近な歳になってくる。あらためてその段階で、家族で話しておくというのは、重要ですね。

佐藤:そういうのって何が正しいのか本当に難しいと思うけど。

吉原:そうですね。でも、人と比べてというのではなくて、やはり自分に合えばいいかなと思います。例えば大きな買い物をする時に、ローンを組むと気になってしょうがない人は、現金を貯めて買うことで安心できると思うので、そちらを取ったほうがいいですし。ありたい姿への向かい方も人それぞれだと思うので、どんな方法があるのかなど、自分で調べきれなかったら、ご相談いただければプロたちが。

佐藤:パターンの提示をしていただけるということですね。

吉原:あとは、そのくらいの年齢から家のことを改めて考えてみるのもいいです。私の実家でも、健康寿命を考えて早い段階から、終の棲家をどうしていくかを話し始めました。今度実家をバリアフリー化するんですけど、母親が料理をするのが好きで、IHに変えたら、その後もし認知力が低下したら、使い方が分からなくて不安になるなと思って。できるだけ元気なうちから慣れておいてほしいなと、リフォームするんです。そういうことも、具合が悪くなってから考えるのではなくて、元気なうちに考えておくというのが重要なのかなと。木村さんの親御さんはお元気にされてますか?

木村 :元気なんですが。私は、母親には苦労をかけたという思いがあるので、なるべく力になりたいといろいろ考えていて。でも、お金の管理とかそういうことって話しづらいのもあって、あんまり周りの人にも教えてもらえないですよね。せめて、リスクだけでも教えてほしいと。今の人って、なりたい自分像がまずないから、お金の運用のしようもないというのがあると思うんですよね。そういう時に、どんなプランやアドバイスをもらえるのかな、と。どうせ自分なんかが行ったって、何か「こう」っていうのがないと提案してもらえないと思っちゃうんですよね。「お金はあってどうにかしたいと思っているけど、母親にも不自由はさせたくない」とか、そういう取り留めもない相談をしていいのかも分からない。

吉原:むしろそれがすごく大切ですね。お金のことがある程度分かっていたら、自分でできちゃうので。よく分からないけど不安なことがたくさんあってというのを、取り留めなくお話しいただけると、それに必要なお金に関することについては、数々いろんなご家庭を見てきているので、お手伝いできることがあるかと思います。お気軽にご相談に来てください。

木村 :何が問題なのか気づくのが結構大変なんですよね。

吉原:そうですね。でも、「なんか不安」と思っているようだったら、何も考えないで生活しているのとは全然違うステージだと思います。あと、なりたい姿というのがなかなか見つかりづらいという方は「逆に、なりたくない姿ってどんなものだろう」って考えていただくと、逆説的なところからヒントが見えてきたりもします。

木村 :例えば母親のあと35年をしっかり面倒みていくためにというのは、本人がいなくても相談できるものなんですか?

吉原:お話はできますが、一緒のほうがよりよいですよね。

木村 :なるほど。それで本人にも自覚を持って生活してもらうことも大事ですね。

吉原:そうですね。ご自身のこととして考えてもらうというのも重要ですし、ご家族でその状況を分かっているということも、何かの時のお互いの安心感にもなると思います。

木村 :一緒だともめそうで怖い。(笑) 

吉原:そうですよね。佐藤さんもさっきおっしゃってましたが、昭和の時代に育ってきた人たちはどうしても、身内であってもお金の話ってそんなにざっくばらんにはできないというか。

佐藤:でも、すごくリアルだよね。今のこの時代のね。女房任せにするっていうのも、結局一番そこら辺のデリケートなところから自分が逃げてるというのも確かにあったからね。駄目ですね、昭和男子は。(笑) 

吉原:いえいえ。(笑)でも、一般的にZ世代と言われている、20歳代半ばより若い世代の方々は、家族とのコミュニケーションの手段が直接だけではなくてSNSなどのツールも頻繁に利用するので、わりとそういったお話がしやすいというのが、データ的には出てきたりするんです。

佐藤:なるほど。逆にね。

吉原:そうすると、これまでのお金についての、家族の中での向き合い方も変わってきて、少しずつお金に対するアレルギーみたいなところも解消していくのでは、というふうには思っています。

世界を広げる土台を、
自分の視点で見つけるために。

木村 :佐藤さんは、歌とか趣味をやられていて、それを今後も続けていく、好きなことを仕事にしていくというイメージなんですか。

佐藤:自分のキャリア的には、そんなにあくせくしなくとも…あくせくしないと不安という人もいるけど、案外俺は何もなきゃそれでいいやって、そこら辺のほほんとしてるんだろうね。好きなことをやって、そして仕事もちょこちょこみたいな。ちょっとそれじゃあ恵まれすぎじゃないか?みたいな。(笑) 

吉原:音楽活動は、ここ10年くらいですか?

佐藤:俳優の原田芳雄さんが亡くなって、その後に追悼ライブで歌いだしたのが最初です。ただ、本当はやりたくないんです、緊張するから。楽しいからやってるというより、緊張感を自分に与えたいなって。自分のキャリアの中で、緊張感がどんどんなくなっていくんですよね。慣れていっちゃうというか。だから、そうじゃないところで刺激をもらいたい、というのが実際のところなんだけど。

木村 :それってやっぱり役のほうにも返ってきますか?

佐藤:その刺激を受けることが、次の自分の本業での新しい刺激になりますね。いい意味での緊張感を本業でも作らなきゃいけないという意識になります。

吉原:ゴルフは長く続けていらっしゃいますね。

佐藤:ゴルフも刺激ですね。それと新しく作れる友人たち。ずっと外資で働いて、50歳ぐらいで早めに辞めて自営業をしている人とか、そういう人間と話すと、自分が知らない世界のことを教えてくれるじゃないですか。それが面白くて。僕らの世界にいると、僕らの世界しか知らないから。これが一番駄目なんで。

吉原:素晴らしいですね。退職前後でそれまで仕事をしゃかりきにやってきた人たちが、ご退職されてパタッとお仕事がなくなることが多々あるんですけど、その時に何か趣味があったり、外とつながれるような場所がちゃんとあるというのが、元気に長く過ごせる秘訣かなと思います。

佐藤:そうですね。それと、コロナ禍で、家に籠もりがちで、いきなりしゃべろうとすると、声が出ない。これなんだなと。誰かとしゃべっているということだけで全然違う。いろんな発見がありますね。

吉原:木村さんはダイビングがご趣味ですが、海は何が魅力ですか?

木村 :それが佐藤さんと一緒で、海で会う人たちって基本、テレビを見ないんです。だから、私がポッと入っても、「1人でよく来たね」みたいな感じで扱ってくれるし、ダイビングって長くできる趣味で、ゴルフと同じように年取ってもできるので、年配の方とも話すことができる。10代からこのお仕事をしてきて、初めてそういう環境にいられて。ダイビングは、外の世界とつながる私のツールですね。

佐藤:それは絶対キープしたいよね。

木村 :したいです。やっぱり、話すことで自分が知らない考え方とか感情とかを知れると、それが自分の栄養になっていく。忙しくて余裕がない時はそれすら嫌だったんですけど。(笑) 

吉原:佐藤さんが深くうなずいた。(笑)

佐藤:「しゃべりかけんじゃねえ!」みたいな。

木村 :ちょっとそういうオーラが出てる時もあったかもしれません。(笑)

佐藤:それをずっと出してる人もいるしね。

木村 :そうですね。(笑)そういう方は、そういう方で唯一無二の存在でしょうし。そうじゃないほうを私は選びたいなというふうに思えたので。

佐藤:自分の生き方を探すにしても、人のことを知らないとなかなか難しいというのもあるかもしれないね。

木村 :ダイビングを始めて、周りにそれなりの立場の方々がいらっしゃって、人生のお話を聞いていくと、私は作られた土台の上から飛ぶことしかしてないというふうに思って。その土台が何であるか、どう作られているかって、知ろうともしなかったって。それこそ自分の将来設計というか、今あるお金をどうするか、考え始めたこともそこがきっかけです。自分の業種とは関係ない人たちとお話をした時に、ちゃんとお金が世の中に回っている仕組みの中に自分も入らないと、と思えることがあって。若い時は仕事があればそっちが優先で、基礎知識が全くなかったのを、今、必死になって勉強し始めたら、今そこで目の前で働いている人が、ちゃんと人生がある人間として見られるようになって。ちょっとこっち側も幹が太くなれるのかなって。その先に自分もちゃんと人を幸せにできる人生が待ってるのかなと思ったら、「これ、悪くないじゃん」なんて思ったりすると、「もっとちゃんと知りたい。けど、どうしたらいいか分からない」というところで、もがいちゃう。(笑)

吉原:自分のことを改めて見直すということも、できてる人、できてない人がいると思います。

木村 :そうなんですね。でも、なかなかお尻に火がつかないと難しい。

吉原:それこそ広告がきっかけでもありがたいですし、「今はあんまり不安はないけど、話をしてみようかな」と思ってもらえたら。

佐藤:そうですね。万が一なんですよね。僕も明日何があるか分からない。それを前提に行動に起こせるかどうかという難しさがあるし。だけど、やっぱりそれはやらなきゃいけない。

吉原:今回、新しいCMの佐藤さんのセリフの中にも、「生まれた街で生涯過ごしたい人もいれば、何にも縛られず旅をするように暮らしたい人もいる」って。それがまさにFWBを実現する上でまずは気づいて欲しいことで。その上で、それぞれのお客さまの人生に対して向き合っていく姿勢を、「信託には、幸せの数だけ答えがある。」というフレーズに託しました。気軽に私たちのところにご相談に来てもらえるようになったらなと思ってます。佐藤さんも木村さんもCMでは金融のプロということで。これからもどうぞよろしくお願いします。

佐藤:木村さん、僕たち頑張ってるな。

木村 :(笑)

PROFILE
佐藤 浩市 (61)/俳優
1980年に俳優としてデビュー。映画人であることにこだわり、映画を中心に活躍している。近年では音楽の分野でもライブ活動を行う。
木村 文乃 (35)/女優
2005年に映画初主演でデビュー。演技派女優として活躍。スキューバダイビング、旅行、写真、料理など多彩な趣味を持つ。
※年齢は2022年11月現在です